2006年04月12日

ピクノジェノールは「悪玉」コレステロールと「善玉」コレステロールのバランスを整える

はじめに

 現代社会において、高コレステロール値がアテローム性動脈硬化(症)の深刻な危険因子の1つであることは、周知の事実である。
しかし、高コレステロール値が認められる場合には、詳細にコレステロール値を分析する必要がある。
 なぜなら、高LDLコレステロール値のみが、深刻な危険因子であると考えられているからである。
酸化LDLコレステロールは、血管壁に粘着する。
多量のLDLは、血管内における脂肪沈着形成の可能性を高めるため、LDLは「悪玉」コレステロールとされている。
 一方、HDLコレステロールは、コレステロールを血管およびその他の細胞から除去し、排出のために肝臓に運ぶ。
血中の高HDL濃度は、心血管系疾患のリスク減と関連するため、HDLは「善玉」コレステロールと呼ばれている。
 それゆえ、総コレステロール値のほかに、「悪玉」コレステロールと「善玉」コレステロールの均衡は、心血管系疾患リスクの予測因子なのである。
 コレステロール値を下げるのに有効な薬は、数多くある。
しかし、これらの薬には副作用があるので、コレステロール値を緩やかだが減少させ、副作用のあまりない栄養補助食品は、価値のある代替物といえる。
 いくつかの臨床試験において、ピクノジェノールの摂取は、総コレステロール値を下げるだけでなく、「善玉」HDLを増やし、「悪玉」LDLを減らす追加効果があることが示されている。

1.臨床試験

 アメリカでボランティア25名を対象に、ピクノジェノールRの生体利用効率を実証する試験が行なわれ、ピクノジェノールによる脂質代謝改善の実態が示された(Devarajら、2002)。
ピクノジェノール150mg摂取後に、肥満のボランティアの血液を分析した結果、血祭のポリフェノール値に顕著な増加が見られた。
このことにより、ピクノジェノールに含まれるポリフェノールが胃腸管から吸収されたことが実証された。
ピクノジェノールに含まれるポリフェノールは、高い抗酸化活性を持っている。
その結果、血梁の酸素ラジカル吸収能(oxygen radical absorbance capacity)は、ピクノジェノール摂取前、摂取停止後の値と比べて、ピクノジェノール摂取期間中の方が高かった。
 ボランティアの血液を分析した結果、ピクノジェノールによる総コレステロールの変化はなかったが、試験開始前の値と比べて、LDLコレステロールが著しく減少し、HDLコレステロールが増加したことが示された。
つまり、ピクノジェノールの摂取により、「悪玉」LDLと「善玉」HDLの比率が、よりアテローム硬化のリスクが少ない方へ変化したのである。
 別の臨床試験では、慢性静脈不全の患者40名を対象に、ピクノジェノールとヴュノスタシンR(セイヨウトチノキ種エキス)の静脈不全による急激な腹痛、痛み、腫れの軽減効果を比較した(Koch,2003)。
 この比較研究で、ピクノジェノールの慢性静脈不全の全症状を改善する有意性が明らかになり、また患者の血中脂質の分析で、ピクノジェノールを摂取したグループに有意な変化があったことが分かった。
一方、他方のグループでは顕著な変化は見られなかった。
ピクノジェノール摂取4週後では、LDL総コレステロール共に顕著に低下した。
HDLの増加は見られたが、統計的有意水準には至らなかった。
 3つ目の臨床試験は、勃起不全の患者21名に対して行なわれた(Durackovaら、2003)。
このプラセボ対照二重盲検試験では、ピクノジェノールを摂取したグループの患者は、摂取開始後3カ月で、勃起機能が改善しただけでなく、総コレステロールとLDLの値が摂取開始前の値と比べて顕著に減少したことが分かった。HDL値は増加したが、統計的有意水準には至らなかった。

おわりに

それぞれ個別に行なわれたアメリカ・ドイツ・スロバキアにおける研究で、脂質代謝の改善が認められた。
3つ全ての研究で、患者の血中の「悪玉」LDL濃度の減少、「善玉」HDL値の増加が報告されたが、2つの研究では、HDLの増加は統計的有意水準には至らなかった。
総コレステロールは、2つの研究で減少が見られ、これは主にLDL値が下がったためであった。
 これらの試験結果により、アテローム硬化を促進するLDLと善玉HDLの均衡の変化が示され、その変化はアテローム性動脈硬化(症)のリスクを減少させる方向へ向かうもので、結果として、ピクノジェノールの摂取により心血管系疾患のリスクが減少することが示された。

参考文献

1)DevarqjS,Vega-LopezS,KaulN,SchonlauF,Rohde WaldP,JialalT.:SupplementationwithaPineBark ExtractRidlinPolyphenoIsIncreasesPlasmaAntioxi dant Capacity and Alters the Plasma Lipoprotein Profile.Lipids,37(10),931−934(2002)
2)KochR:ComparativeStudyofVenostasinRandPycnogenolRinChromicVenousInsufficiency,Phytother Res,16,1-5(2002)
3)DurackovaZ,TrebatickyB,NovotnyVIZitnanovaI, BrezaJ.:LipidmetabolismanderectilefunctionimprovementbyPycnogenolR,extract from the bark of Pinuspinaster in patients suffering from erectile dys function-a pilot study,Nutrition Res,23,1189-1198(2003)

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2006年04月11日

消炎作用-ピクノジェノールの基礎特性

はじめに

 炎症は、私たちの体のいたるところで起こる。
疾病を説明する単語で-itisで終わるものは、炎症性疾患を表わす。
皮膚炎(dermatitis)は皮膚の炎症、関節炎(arthritis)は関節の炎症、耳炎(0titis)は耳の炎症を指す。
これらの炎症は、痛みの激しい辛い疾病である。
しかし、多くの疾病と合併して起こる軽度の慢性的な炎症は通常、患者は炎症として認識することはない。
喘息・アレルギー・がん・その他の疾病が、炎症性疾患と関係があるとは知らないためである。
 人体の細胞には、防御軍の役目を果たし、侵入してくるバクテリアやウイルスに対して化学武器を使って戦い、炎症を起こすものがある。
これらの細胞は、近距離からがん細胞を混合物質で攻撃し、破壊させることもできる。
このような炎症反応は、おおむね私たちの体に良い働きをしているのであるが、炎症性疾患が制御できなくなると、喘息・肺の慢性炎症・非常に幸い炎症を起こす歯の有毒の炎症のような慢性疾患を引き起こす。
 フランス海岸松樹皮から抽出される特別なエキス、ピクノジェノールは、炎症性疾患に幅広く対抗する万能な武器である。
 ピクノジェノールの成分は、炎症をコントロールするために、戦略的に重要である様々な箇所を妨害する作用がある。
 私たちの体内で生成される炎症性物質の武器庫には、感心させられる。
それは非常に微細な活性酸素から、痛み・腫れ・発赤・発熱などのまさに「炎症」という言葉を作る症状を誘発するたんばく質の集合体にも及ぶ。

1・炎症による活性酸素をピクノジェノールで不活性化させる

 まず第一に、ピクノジェノールは、細胞を活性化させ、スーパーオキシド・ジスムターゼのような抗酸化酵素を増やし、抗酸化防御物質の量を倍にする(Bayetaら、2000;Maritimら、2003)。
ピクノジェノールは、血流を循環し、第二の防御として直接活性酸素を不活性化させる。
被験者の血液では、試験開始と比べて、ピクノジェノール摂取後に、活性酸素を取り除く活動が多く見られた(Devarajら、2002)。
 免疫システムの脱制御による疾病も、炎症性疾患を引き起こす。
例えば、自己免疫疾患では、紅斑性狼瘡がある。
ピクノジェノールを摂取することにより、持続性の慢性炎症の一因となる炎症細胞からのフリーの酸素ラジカルの生成を制御することができる。
(Stefanescuら、2001) 活性酸素にさらされると、DNAは損傷を受ける。
ピクノジェノールは、活性酸素を不活性化させることで、試験管内のDNAを保護し(Nelsonら、1998)、酸化的ストレスにさらされている注意欠陥多動性障害児のDNAも保護する(Durackovaら、2004)。
尿中のDNAの分解物は、活性酸素に誘発された損傷を示し、小児がピクノジェノールを摂取したところ、その量は減少していた。

2・炎症時のプロテイン破壊酵素からのピクノジェノールによる保護

 ブロティナーゼと呼ばれる酵素の混合物は、炎症時に分泌され、侵入してくる微生物や異質細胞の細胞壁を壊す。
これらの酵素は、細胞組織の安定を保つのに重要なプロテインであるコラーゲンやエラスチンを特に攻撃する。
慢性炎症時のプロティナーゼの過剰生成は、人体の細胞組織の破壊を引き起こすので、止めなければならないピクノジェノールは、これらの酵素の活性を妨げ、炎症細胞からのプロテアーゼの放出も阻止する(Grimmら、2004)イコトリエンがこの群に入り、非常に不快な特性を持つ。
プロスタグランジンの中には、痛みを起こすものがあり、月経前の痛みは大抵プロスタグランジンが関わっている。
 ピクノジェノールは、月経前の痛みと子宮内膜症の痛みを訴える患者に対して、痛みと鎮痛薬の減少を可能にすることが実証されたといえるかもしれない(KohamaとSuzuki、1999、Kohamaら、2004)。
 トロンボキサンも、体内でアラキドン酸から生成される。
トロンボキサンは、気管支と血管の収縮を引き起こし、血小板の凝集を発生させ、アテローム性動脈硬化の一因になる。
ピクノジェノールを摂取することで、高血圧患者の血中のトロンボキサン濃度を下げ、トロンボキサンが血管に悪影響を及ぼすのを妨げる(Hosseiniら、2001A)。
 ロイコトリエンは、肺のアレルギー反応や慢性炎症時に生成される炎症性物質である。
ロイコトリエンは、激しい気管支収縮を引き起こすため、喘息性の発作を起こさせる。
成人の喘息患者にピクノジェノールを摂取させることにより、ロイコトリエン濃度を低下させるだけでなく、肺機能を改善させ、喘息症状を減らすことが可能であった(Hosseiniら、2001B)。
 小児の場合、ピクノジェノールを摂取させることで、プラシーボと比較して、ロイコトリエン濃度が著しく減少した。
瑞息の小児の中には、症状がなくなった例もあり、ピクノジェノール以外の投薬の減量が可能になったり、肺機能が継続して改善した(Lauら、2004)。

まとめ

 炎症は、様々な病理学的過程に関連しているため、ピクノジェノールは、その他の疾病においても幅広く抗炎症作用を実証すると考えられる。
ピクノジェノールは、体が免疫システムを強化して侵入者に対する効果的な防御(Liuら、1998)と炎症細胞が過剰反応している高揚した、危険なあるいは病的な状態のバランスを取る手助けをするはずである。
 現在では、いかなる炎症も、アテローム性動脈硬化、結果的に心疾患を促進させる過程と考えられている。
 仮定となるが、抗炎症性の物質を規則的に摂取することにより、心筋梗塞や脳卒中などの心血管系イベントは予防されるはずである。
生涯を通じてより多く抗炎症薬療法を使用するほど、心疾患リスクは低くなる、という疫学研究からの一連の証拠がある。
その意味で、ピクノジェノールを摂取することは、例えば皮膚や肺などの特定の器官の特定の炎症に対する作用への貢献に加え、心血管の健康に貢献するものと思われる。

参考文献

1)BayetaE,BenjaminMS,Lau BHS.:ピクノジェノールでマクロファージの炎症性伝達物質の生成を抑制する,Nutrition Reseach 20,249-259(2000)
2)MaritimA,DeneBA,SandersRA,WatkinsJB.:ストレプトゾトシン糖尿病のラットにおけるピクノジェノールによる酸化的ストレス治療の効果,BiochemMol Tox17,193-199(2003)
3)DevarajS,Vega-LopezS,Kaul N,SchonlauF,ロドワルドP,JialalI.:ポリフェノールを豊富に含む海岸松樹皮エキスの補充で、血祭の抗酸化機能を増加させ、血清リボ蛋白質の性質を変える,Lipids 37(10),931-934(2002)
4)StefanescuM,MatacheC,OnuA,TanaseanuS,DragomirC,ConstantinescuI,Sch6nlauF,ロドワルドP,SzegliG.:全身性エリテマトーデス患者治療におけるピクノジェノールの有効性,Phytother Res15,698-704(2001)
5)DurackovaZ,MuchovaJ,SivonovaM,ChovanOVaZ,HauserovaM,BlazicekP,TrebatickaJ,ロドワルドP.:注意欠陥過活動性障害の病態生理学における酸化的ストレスとポリフェノール天然エキス、ピクノジェノールによる影響,in Polyphenols Communications2004, Hoikkala Aand SoidinsaloO.Edts,Hummeru S Printing,Jyvaskyla Finland,177-178(2004)
6)GrimmT,SchaferA,HoggerP.:マトリクス・メタロブロテアーゼの抗酸化作用と海岸松樹皮エキス(ピクノジェノール)の代謝産物による抑制,Free RadBiol Med 36,811-822(2004)
7)KohamaT,SuzukiN.:ピクノジェノールによる婦人科疾患の治療,Eur Bull Drug Res7(2),3-32(1999)
8)KohamaT,SuzukiN,OhnoS,lmoueM.:月経困難症におけるピクノジェノールの鎮痛効果:非対照臨床試験,Reprod Med49(10),828-832(2000)
9)HosseiniS,LeeJ,SepulvedaRT;FaganT;ロドワルドP,WatsonRR.:軽度高血圧患者の血圧改善におけるピクノジェノールの役割判断のための16過にわたるランダム化、二重盲検プラセボ対照、プロスペクティブ、クロスオーバー研究,Nutr Res21(9),67-76(2OO1)
10)HosseiniS,PishnamaZiS,SadrzadehSMH,FaridF,FaridR,WatsonRR:喘息管理におけるピクノジェノール,Med Food4(4),201-209(2001)
11)Lau BHS,RiesenSK,TroungKP,Lau EW,ロドワルドP,BarretaRA.:小児喘息管理における補助としてのピクノジェノール,Athma 41,825-832(2004)
12)Liu FJ,ZhangYX,LauBHS:老化促進されたマウスにおけるピクノジェノールによる免疫機能と造血機能の改善,Cell Mol Life Sci54,116&1172(1998)

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ピクノジェノールの静脈疾患に対する効果

要約

慢性静脈不全や蔚脈・毛細血管疾患は頻繁に起こる面倒な疾患で、程度の差はあるが、約20%の人が患っていると言われている。これらの疾患は、ほとんどの場合が無症候か、あるいは化粧品等の使用により改善できる軽い症状であるが、医師へ相談が必要となる程深刻になる場合も時折ある。
ピクノジェノールは、フランス海岸松樹皮から抽出される乾燥エキスで、フェノール酸とプロシアニジンを含有する。本レビューでは、静脈学におけるピクノジェノールの前臨床あるいは臨床試馬剣こよる興味深い結果を紹介する。
ピクノジェノールは、わ山打0およびわ山>0試験において、フリーラジカル消去作用、抗炎症作用、また、
異常な脆弱性毛細血管の抵抗性強化作用が確認されている。さらに、ピクノジェノールは血管内皮細胞の一
酸化窒素(NO)生成促進作用があるため、血管内皮のフリーラジカル誘発障害を抑制することができる。
また、慢性静脈不全やその他の静脈・毛細血管疾患患者に対するピウノヅェノールの効果が報告されてお
り、これらの試験結果から、酸化ストレスが静脈疾患に大きく影響しており、抗酸化物質であるピクノジェ
ノールの摂取により、慢性吉事脈不全が改善されるということが確認された。皮下浮腫の改善と、それに伴う
脚の倦怠感の自覚症状の改善は、ピクノジェノールのフリーラジカル消去作用と、静脈外スペースでの白血
球の接着および遊走の制御によるものと考えられる。
また、毛細血管のシーリング効果は、ピクノジェノールの繊維への強力な結合作用、それに伴う血管壁の
タンパク質問架橋結合の促進作用によるものであるが、これは浮腫形成の抑制にも関わっていると考えられ
る。

はじめに

ピクノジェノールは、フランス海岸松樹皮から抽出される乾燥エキスで、水溶性バイオフラボノイド、カテキン、タクシフォリン、フェノールフルーツ酸と、構造や鎖の長さの異なるプロシアニジンを含有している(Rohdewald,1998)。
ピクノジェノールの有効性は、レビューや本等を含む30以上の公刊物により立証されており、臨床現場においても利用されている。
 ピクノジェノールが強力な抗酸化作用を持つことから、静脈疾患に対する効果およびその作用機序を明らかにするため、いくつかの臨床試験が行われた。
 本レビューでは、静脈学におけるピクノジェノールの知見を紹介する。

1.慢性静脈不全

脚の慢性静脈不全は、年齢を問わず頻繁に見られる疾患である。
この疾患はほとんどの場合軽症候か、あるいは化粧品等の使用により改善できる程度の軽い症状である。
通常医師の診察を受けるのは、症状が重くなった場合のみであるが、症状がより深刻になると、静脈痛や静脈炎等を思うことになる。
最も頻繁に見られる慢性静脈疾患の合併症は、皮膚潰瘍であるが、これは生活水準(クオリティ・オブ・ライフ)に悪い影響を及ぼす。
 慢性静脈不全やその合併症は年々増加すると考えられている。
疫学調査によると、22%の人が様々な形で静脈疾患を患っていることが分かっている。
米国だけで見ると、8,000万人のアメリカ人が静脈疾患を患っている(Capeheart,1996)。

2.慢性静脈不全の病因

 慢性静脈疾患の最も重要な病因的要素は次に挙げる4つである。
(1)結合繊維と平滑筋を含む血管壁の脆弱性、(2)静脈内皮細胞の機能障害および損傷、(3)静脈弁障害、(4)微小循環障害。
 (1)、(2)、(3)は、還流静脈性高血圧症と関連を持つ。
また、微小循環障害は慢性静脈疾患の典型的合併症の要因である(Nlulesius,1996)。
 内皮細胞の障害は特に重要な慢性静脈不全の病因である。
内皮細胞の中枢となる役割は、血管細胞と血管壁の間の伝達を媒介することである。
血管透過性の変調や内皮細胞の機能障害は、浮腫、静脈痛、血栓形成等を引き起こす。
 浮膿は、静脈疾患によく見られる症状の1つである。
内皮細胞の障害は、毛細血管脆弱性を引き起こし、内皮細胞間隙あるいは細孔を形成する。
静水庄の上昇により毛細血管中の白血球細胞が増加すると、ヒスタミン、5−HT、PGE2、ロイコトリエンC.等の浮腫形成を誘発する炎症性媒体が放出、炎症性細胞の蓄積が起こり、浮腫を引き起こす。
 静脈潰瘍もまた、血管内皮細胞の障害が原因である。
活性化した白血球は毛細血管内皮を傷つけ、フィブリノーゲンの漏出、フィプリン網の形成により、皮膚の虚血を引き起こす(Ibrahim et al.,1996)。
 血管内皮の障害は、最終的に血栓を形成すると考えられる。
露出した内皮下コラーゲンは、血小板の活性化および凝集を引き起こす。
トロンポプラスチンは、プロトロンビンをトロンビンに変換し、トロンビンは同様にフィブリノーゲンをフィプリンへ変換する。
その結果生じたフィプリン・ネットワークは、赤血球細胞と白血球細胞を固めて、静脈血栓を形成する。
 このように、慢性静脈疾患とその合併症において、血管内皮の障害は重要な要因である。

3.ピクノジェノールの薬理学作用

 ピクノジェノールの静脈・毛細血管疾患に対する作用が、Gabor博士とそのチーム(ハンガリー)により確認されている。
 最初の試験では、ピクノジェノールの経口投与による毛細血管強化作用が確認された。
自然発生高血圧ラット(SHR)にピクノジェノールを10〜100mg/Kg経口投与した結果、遺伝子誘発毛細血管脆弱性が濃度依存的に改善された。
この効果は、経口投与8時間後まで持続した。
また、0−(β−ヒドロキシュチル)ルチンおよびヘスペリジン−メチル.チカルコンを経口投与した場合と比較して、ピタノジュノールにはそれ以上の効果が認められた(Gabor et al.,1993)。
 後に、Blazoら(1994)により、ピクノジェノールのフリーラジカル消去作用、つまりスーパーオキサイドアニオンラジカル活性抑制(IC50=8.18g/ml)作用が確認された。
同試験において、ピクノジェノールの成分を3つのグループに分け、それぞれのグループの抗炎症作用をクロトン油誘兎の耳の浮腫(マウス)に対して観察した。
これらピクノジェノールおよびその成分の、in vivo融和試験におけるフリーラジカル消去作用およびin vivoにおける抗炎症作用には密接な相関関係があり(r=0.992)、炎症にフリーラジカルが影響していること、またピクノジェノールの抗炎症作用がそのフリーラジカル消去作用と関係があることを示している。
 腹膜内を通して投与されたピクノジェノールは、濃度依存的および有意差を持って、ラットのcarrageenin誘発浮腫を抑制した。
また、ピクノジェノールを塗布した場合、濃度依存的および有意差を持って、ラットのm誘発紅斑を抑制した(Blazso et al.,1995)。
 その後の同チームによる研究で、ピクノジェノールがマウスのクロトン油誘発による耳の浮腫および、ラットのcompound48/80誘発による脚の浮腫を抑制することが確認された。
この試験では、ピクノジェノールを流動食で経口投与した(Blazsoet al.,1997)。
 また、5%ヒドロキシュチルセルロース含有ジェルにピクノジェノールを0.3%〜1%添加した場合に、UVB照射誘発によるラットの毛細血管透過性を、有意差を持って抑制した(Blazso et al.,1997)。

4.臨床試験

 過去30年間で、慢性静脈疾患およびその他の静脈疾患患者784名に対して、15件の臨床試験が行われた。
ピクノジェノールを投与された患者は595名で、試験のほとんどがヨーロッパで行われた。
これらの試験は、概要的に次の3つのグループに分類することができる。
A:404名の患者に対するオープン試験が、フランス(4件)、ドイツ(2件)、エジプト(1件) で行われた。
B:149名の患者に対するプラセボ対照二重盲検試験が、ドイツ(4件)およびイタリア(1件)で行われた。
C:231名の患者に対するプラセボあるいはvenostatinおよびVenoruton(ベノルトン:静脈療治療剤)を対照薬とした二重盲検試験が、ドイツ(2件)およびイタリア・(1件)で行われた。

5.プラセボ対照二重盲検試験

 静水圧による下肢の浮腫を患う患者40名に対して、プララセボあるいはピクノジェノールをそれぞれ1日360mg、6日間投与し、1時間および2時間座り続けた後の脚の体積を測定した結果、脚体積増加率は、ピクノジェノールを投与したグループでは有意差をもって減少したが、プラセボグループには効果が見られなかった(Schmidtkeand
 Schoop,1995)。
  また、イタリアでArcangeli博士により、静脈・リンパ性疾患患者40名に対して、プラセボ対照二重盲検試験が行われた。
ピクノジェノールあるいはプラセボをそれぞれ1日300mg、60日間投与した結果、ピクノジェノールグループの症状(脚の倦怠感、痛み、浮腫等)は有意に改善されたのに対して、プラセボグループには症状改善が見られなかった。
 ピクノジェノール投与後30日/60日の症状改善度はそれぞれ、下肢の倦怠感に対して47%/25%、下肢のむくみに対して47%/47%、下肢の痛みに対してはそれぞれ55%/46%の改善が見られた。
これらの改善はいずれも有意差が認められた。
症状の消失度に基づいた改善率は、脚のむくみと痛みに対するものが最も高く、それぞれ63%と67%であった(Horphag,PycnogenolRDocumentationFile)。
 またイタリアにおいてSpartera博士によりピクノジェノール(1日300m払60日間投与)を用いたプラセボ対照試験が、50名の慢性静脈疾患および静脈痛点者に対して行われた。
その結果、ピクノジェノールグループの浮腫およびその他症状改善が有意差を持って認められた。
倦怠感および浮腫は、ピクノジェノール投与30日後に37%、さらに60日後にはさらに36%減少し、全体では55%減少した。
また毛細血管抵抗性は30日後80%改善された。
14名中9名(69%)において、脚のむくみが消失した。
また、7名中5名が毛細血抵抗性の増加、17名中5名(29%)が脚の倦怠感の消失を示した(Horphag,PycnogenolR DocumentationFile)。

6.実薬対照二重盲検試験

 ドイツにおいて、慢性静脈疾患患者40名に対して実薬を対照とした二重盲検試験が2件行われた。
 Kosh博士は、ピクノジェノール(1日360mg)と、Venostain(1日600mg)をそれぞれ4週間投与し、その効果を比較した(Horpha&PycnogenolRDocu−mentaionFile)。
またStegmanらによる比較試験では、ピクノジェノールを最初の1週間は1日240mg、その後5週間は1日180mg投与し、1日600mgのべノルトン(静脈痔治療剤)を6週間投与した場合と比較し、他覚症状および自覚症状による評価を行った。
ベノルトンに対してピクノジェノールは50%の投与量七同等の効果を発揮し、且つピクノジェノールに副作用は見られなかった(Horphag,PycnogenolRDocumentaionnle)。

7.安全性

 ピクノジェノールの継続的摂取の安全性は確認されている。
また、皮膚および眼に対する刺激性、感作性も、ウサギ、ブタ、ヒトにおいて確認されている。

まとめ

 静脈微小循環の障害は、慢性静脈疾患の主な特徴である(Mani,1997)。
微小循環の障害は、皮膚および皮下毛細血管内皮の基本的機能が変質することで起こり、その後血祭および赤血球の透過性、問質組織における浮腫および微小壊死、そして慢性的炎症反応が起こる。
静脈血圧が上昇すると、白血球細胞の捕捉や毛細血管透過性が増加することから、微小循環は形態変化や機能不全に陥る。
 以前から白血球は免疫作用および抗菌作用を有する有益な細胞と考えられてきた。
しかし、最近の研究では、静脈性潰瘍形成やその他の静脈性病的状態の媒体として、顆粒球および単球の大きな影響が報告されている。
顆粒球や単球は内皮細胞に接着し、様々な形態の細胞毒性を発揮する作用がある。
顆粒球や単球は、微小循環に取り込まれ毛細血管を閉塞すると、それに伴うフリーラジカル生成やタンパク質分解により炎症反応を誘発する(Schmid−Schon−beinetal.,1993)。
また、白血球が活性化されると、サイトカイン、ロイコサイト誘導ROS,タンパク質分解酵素、血小板活性要因を放出することが仮定される(Dormandy,1995)。
 フリーラジカルは血管内皮細胞の透過性の変調、皮下炎症の誘発(McQuaidandKeenan,1997)、血小板凝集促進(Iuliano et al.,1997)、血管緊張の変調(BharadwajandPrasad,1997)、白血球の接着および遊走誘発(Cominacini et al.,1997)といった作用を持つため、慢性静脈不全の重要な病因である。
ナギイカダ(Ruscus aculatus)、ウィッチへーゼル(Hamamelis virginia)、センテラアジアチカ(Centella asiatica)等、慢性静脈不全の治療に効果があると報告されている植物エキス(Catapano,1997)も、そのエキス中のフラボノイドの持つ抗酸化作用によるものと考えられる。
 ピクノジェノールには抗酸化作用および、血管内皮細胞内NOの生成促進作用がある。
これら2つの作用は、フリーラジカル誘発の血管内皮障害の抑制に役立つと考えられる。
 動物を用いた試験で(Gabor et al.,1993)、ピクノジェノールは、自然発性高血圧ラットにおける毛細血管強化作用が確認されている。
これらのラットには炎症症状は無かったが、毛細血管の漏出が見られた。
この毛細血管のシーリング効果は、ピクノジェノールの強力な繊維結合作用により、血管壁のタンパク質が架橋結合されるためと考えられる。
この作用は、二重盲検試験において確認されたヒトの浮腫形成の抑制にも関与していると考えられる。(EurpPeanBulletinofDrugResearch,Volume7,NR2,1999)

訳者あとがき

 静脈疾患の1つとして挙げられる浮腫は、臨床的にはいわゆる「むくみ」であるが、特に、むくみを日常的な悩みとして抱えている女性は多い。
ピクノジェノールに高い美容効果があることはすでに確認・紹介されているが、ピクノジェノールが日常的に抱える女性の悩みの解消にも役立つことが言える。
 また近年、静脈疾患の1つとして問題視されているのが深部静脈血栓症である。
これは、一般に「エコノミークラス症候群」と呼ばれているが、成田空港だけでも年間150件以上程起きており、呼吸困難から死に至ることもある深刻な疾患である。
このエコノミークラス症候群に対するピクノジェノールの効果が、最近報告された。エコノミークラス症候群に関する研究はさらに続けられており、今後の研究結果にも期待が寄せられている。

参考文献

 Cal-inducedmodulationofvasculartone.hecRadic. Biol Med.,22:381-190(1997)BlazsoG,GaborM,RohdewaldP・:Antiinflammatory activitiesofprocyanidinCOntainingexb・aCtSfrommnus PinasterAafteroralandcutaneousapplicadon.mar mazie,52:380-382.(1997)BlazsoG,GaborM,SibbelR,RohdewaldP.Antiinflammartoryandsuperoxideradicalscavengingacdvitiesofpr CyanidinCOntainingextractsfromthebarkofmnusinastersolanditsfractions.Pharm.Pharmacal,3:21 220.(1994)
BlazsoG,RohdewaldP,SibbelRGaborM.:AntiinBam-matoryactivitiesofprocyanidin-COntainingextracts fromPinuspinastersol.ProceedingsoftheInternation alBioflabonoidSymposium,Yenna,Austria.AntusS, GaborM,VbtscheraK(eds),July16-19,pag.231-238.(1995)
CapeheartJK・ChronicvenousinsufBciency:afocuson PreVentionofvenousulceration.JTVbundato’Cbnt Nence Nurs,23:227-234.(1996)CatapanoAL・AniioxidaniqqbctdPavonoiLb.Angio10gy, 48:39-44.(1997)
CominaciniLGarbinU,PasiniAF,DavoliA,Campagnola M,ContessiGB,PatorinoAM,LeCSCioV.:Antioxi dantSinhibittheexpressionofintercellularce11adhe Sionmolecul-landvascularcelladhesionmolecule,linducedbyoxidi2:edLDLonhumanumbilicalvein endothelialcells.FreeRadic.Biol.Medl,22:117-127.(1997)
DormandyJA.:Microcirculationinvenousdisorders:the roleofthewhitebloodcclls.Int.J Microcirc.Clin.Exp.,15:3-8.(1995)
GaborM,EngiE,SonkodiS.:DieKapillarwandresistenz undihreBeeinthussungdurchwasserloslicheF)avon dehvatebeispontanhypertonisclmRLtten.mebolbgie, 22:178-182.(1993)
IbrahimS,MacPhersonDR,GoldhaberSZ.Chronic VenOuSinsufBciency:meChanismsandmanagement. Am Heart J132:856−860.(1996)
IulianoL,ColavitaARLeoR,PraticoD,VioliF.:0Xygen freeradicalsandplateIetactivation.PyeeRadic.Biol. Med,22:999−1006.(1997)
LeuHJ.:Thecurrentconceptofthepathogenesisof trophicskinlesionsinchronicvenousinsufficiency fromthemorphologicviewpoint.Wine Med WOchen-
 schr,144:199−200.(1994)
ManiR.Venoushaemodynamics:aCOnSiderationofmacroandmicrovasculareffcts.Proc Inst Mech Eng., 206:109−115.(1992)
McQuaidKE,KeenanAKEndothelialbarrierdysfunctionandoxidativestress:rolesfornitricoxideR Exp Physiol., 82:369−376.(1997)
RohdewaldP.PycnogenoIRIn:FlavonoidsinHealthand Disease.Rice−EvansCAandPackerLM(eds), Dekker Inc.405−419.(1998)
Schmid−SchonbeinGW.Nledamagingpotenthlofleuko CyteaCtivationinthemicrocirculation.AngioIpBy.,44: 45−56.(1993)
SchmidtkeI,SchoopW.Lepycnogic101:thRrapeutique mRdicamenteusedeloedRmestatique.Scheweizerische Zeitschrift fRr Ganzheius Medizin,3:114−115.(1995)
ThulesiusO.:Thevenouswal1andvalvularfunctionin Chronicvenousinsufficiency.Int Angiol.,15:114−118.(1996)

Om P Gulati
 ホーファーリサーチ社Scientific&Regulatory担当。
現在までに、60以上の研究論文を公刊しており、フラボノイド薬理学における前臨床、臨床試験の調整、管理を世界的に行っている。
RoyalSocietyofmedicine(FRSM、イギリス)、InternationalCollegeofAngilogy(FICA、アメリカ)/Pharmacology&Toxicology(フランス)、BritishInstituteofRegulatoryAirs、theEuropeanSociety Of Regulatory Affairs、theSwissSocietyofPharmaCOLOgy&TbxicologyandtheSwissSocietyofClinicalPhaILmacologyの会員。

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2006年04月10日

ピクノジェノールとストレス

はじめに

 電話口に出ると、彼はいつも予算内で納めよう、一定の時間枠内で仕事を終わらせようとしてプレッシャーを感じていた。
電話で話をしている間はタバコを吸っていて、息を吸う昔が、毎回、電話からよく聞こえた。
 サムは、ストレスを抱えたマネージャーの典型例だった。
チェーンスモーカーで、よく胃炎になっていた。
リラックスするのは、仕事のあとにお酒を飲むときだけだった。
年齢は40代半ば。あるとき突然、何の前触れもなく、事務所で仕事をしていたサムは、かつてない痛みを頭に覚え、その数週間後に病院から退院したときには、話し方や動き方を習得しなければならなくなっていた。
重度の脳卒中の発作で、記憶と言語を司る脳の中心が破壊されてしまったのだ。
まるで子供のように、彼は初めからやり直さなければならなかった。彼のキャリアは終わり、知的障害が残った。
 もちろん、これと同じ運命に陥りたいと思う人はいない。
もっと健康的なライフスタイルを選んで、こうした状況にならないよう予防することが賢明だ。
しかし、別の行動をとるべきだと分かっている時でも、ほとんどの人間はそうすることができない。
そして、例えば次のような指示を医者から出されるまで、放っておく。
すなわち高い血圧を下げる薬を飲みなさい、高いコレステロール値を下げる薬を服用しましょう、動脈が詰まらないように血液の抗凝結薬を飲みましょう、胃炎治療のため酸中和剤も出しておきましょう、といったような。

ピクノジェノールの血栓予防効果

 こうした薬剤はすべて、アテローム性動脈硬化症の進行を遅くするため、血栓症予防のため、そして最終的に突然の脳卒中や心筋梗塞の危険を減らすために、服用すべきものだ。
心循環器疾患は、私たちの生命にとって最大の危険因子である。
動静脈の健康を保ち、循環がうまく機能するようにライフスタイルを管理することができれば、私たちの平均余命は相当延びるだろう。
もちろん、血管系の損傷に関連する全ての疾患は生じてからそれと戦うよりも、早い段階から身体の健康を維持しようとするほうが良い。
 ここでピクノジェノールは多くの可能性を提供する。
血栓症予防のため、いくつかの薬を飲んで高血圧や高コレステロールを治療しようとする代わりに、神助食品を定期的に摂取して健康的な循環を維持するとよい。
ピクノジェノールは軽度の高血圧を正常化すること(Watsonら、2001)が明らかにされている。
高血圧の患者は、降圧剤の服用量を減らすことができた(Liuら、2004)。
さらに、ピクノジェノールの摂取によって悪玉コレステロール(LDL)は減り、善玉コレステロール(HDL)は増え、その結果、アテローム動脈硬化指数は、より軽度のアテローム性動脈硬化症状を示す数値へと変わる(Devarajら、2002、Durackovaら、2003、Koch2002)。
高コレステロールに加え、酸化的ストレスもアテローム性動脈硬化症を引き起こす主要原因だ。
強力な抗酸化力を持つピクノジェノールは、血液の抗酸化能力をかなり向上させる(Devarajら、2002)。
ピクノジェノールは、血液の血小板が凝集するのを防ぐことで、血栓症予防にも役立つ(Putterら、1999)。
 したがってピクノジェノールを摂取することで、アテローム性動脈硬化の諸症状や高血圧を引き起こす日常生活のストレス因子から血管と心臓を守る可能性も得ることになる。

ピクノジェノールの胃潰瘍、心臓病予防効果

 胃潰瘍から身を守るためにピクノジェノールをつかうことは、1992年以来、そして遡ればカテキンがストレス潰瘍の形成を減少させるという観察報告(Lorenz1975)以来、一般に知られている。
症状が出たあとでいくつかの薬を飲む代わりにピクノジェノールを補給することは、健康を維持するために早期予防措置をとるという方法だ。
 ピクノジェノールは、心臓の健康向けの複合製品に理想的な成分だ。
心筋により多くのエネルギーをもたらすコエンザイムQ10とともに、ピクノジェノールの売り出しは合衆国で成功をおさめている。
抗酸化作用のあるビタミンCおよびEとの組み合わせや、いくつかのアスコルビン酸塩との複合も、アメリカの健康食品店で非常によく見かけられる。
葉酸とアミノ酸を加えたピクノジェノールは、循環系疾患の原因となる別の因子、ホモシステインの根絶に使われている。
他の複合製品では、基本的に、血管の健康目的ではピクノジェノールをオメガ3脂肪酸とL-カルニチンと組み合わせ、酸化的ストレスと戦うためにはアルファリボ酸、グルタチオン、緑茶抽出物と組み合わせている。
ピクノジェノールをイチョウ葉、チョウセンニンジン、ウコンなど他の植物抽出物や柑橘類のフラボノイドと混合したものも、アメリカのスーパーマーケットの棚でよく見かける。
別の製品では、ピクノジェノールを、抗酸化作用のあるビタミン、バイオフラボノイドであるルティンやケルセチンと組み合わせている。
 そうした組み合わせのピクノジェノールはタブレット状でもカプセル状でも高い安定性を示すので、ピクノジェノールを複合した多種類の製品が世界中で手に入る。

参考文献

1)Devaraj,S.ら:「SupplementationwithaPineBark ExtractRichinPolyphenoIsIncreasesPlasmaAntioxi dantcapacityandAltersthePlasmaLipoproteinProfile(ポリフェノールに富んだ松の樹皮抽出物の補給により血祭の抗酸化能力が高まり血祭のリポタンパクの外形が変化する)」,Lipids,37(10),931-934(2002)
2)Durackova,Sら:「Lipidmetabolismanderectile functionimprovementbyPycnogenolR,extract from thebatkofPinuspinasterinpatientssuffering from erectiledysfuncdon-apilotstudy(勃起障害患者に見られる、フランス海岸松の樹皮抽出物PycnogenolRによる脂質代謝と勃起機能の改善一予備的研究), Nutrition Research,23,1189-1198(2003)
3)Koch,R:「ComparativestudyofVenostasinRand PycnogenolRinchronicvenousinsufBciency(慢性静脈不全におけるVenostasinRぉよびPycnogenolRの比較研究)」,Phytotherapy Research,16,1-5(2002)
4)Liu,X.:「PycnogenolR,Frenchmaritimepinebark extract,improvesendothelialfunctionofhypertensive patients(フランス海岸松樹皮抽出物PycnogenolRが 高血圧患者の内皮機能を改善)」,Life Siences,74, 855-862(2004)
5)Lerenz W.ら:「Effects of(+)-catechin on several enzymes of histamine metabolism and on stress ulcer formationinthefemalerat(メスのラットにおけるヒスタミン代謝酵素およびストレス潰瘍形成に与えるH-カテキンの効果)」,Naunym Schmiedebergs ArchivPharmacology,287,Suppl.,R62(1975)
6)Putter,KHM.ら:「InhibitionofSmoking-InducedPlateletAggergationbyAspirinandPycnogenol(アスピリンおよびピクノジュノールによる、喫煙によって引き起こされる血小板凝集の抑制)」,ThrombosisResearch,95,155-161(1999)
7)Watson,RRら:「Arandomized,double-blind place-bo-controlled,prospective,16week cross over study todeterminetherole of Pycnogenol Rinmodifying bloodpressureinmildlyhypertensivepatients(軽度高血圧患者の血圧改善におけるピクノジェノールの役割測定のための、16週間の無作為抽出による二重盲検プラセボ対照プロスペクティブ実験研究)」,NutoritionReseach,21,1251-1260(2001)

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ピクノジェノールの美容効果

はじめに

 化粧品産業は、効果のある新しい成分を常に追い求めている。
フランス海岸松抽出物であるピクノジェノールは、クリームやローションにも使用され、これから注目される有効な成分である。
中国では、ピクノジェノールは美容のアンチエイジングに有効であると訴求することが認められている。
研究結果によりその効果が立証されているからである。

肌に対する安全定

 肌に有効成分を使用する場合、まず何よりも、安全でなくてはならない。
日本人の男性17名、女性23名を対象とした試験では、24時間閉塞パッチ法にてピクノジェノールを塗布した結果、わずかな肌の炎症も見られなかった(ライフサイエンス研究所、大阪)。
さらに、ピクノジェノールはアレルギー反応が引き起こす目の炎症も生じさせず、それどころかピクノジェノールを追加塗布することにより、部分的な耐性が増すことが試験にて証明された(RCCResearCh、スイス)。
 女性の美容に寄与する根本的な要素、その一つが美しい肌である。
美しさ、それは女性が憧れる魅惑的な目、絡麓な髪であり、化粧品がそれを実現するのである。
 天然成分であるピクノジェノールは、松樹皮のさまざまな成分を含んでおり、肌を美しくすることをはじめとして幅広い効果を実現する。

紫外線ダメージとピクノジェノ−ル

 肌の老化を進める一番の原因は、紫外線である。
強力な紫外線は、肌にフリーラジカルを形成する。
日焼けによ為炎症のように目に見えるものが、フリーラジカルである。
長時間繰り返し肌を紫外線に露出することで、皮膚がんを誘発する可能性もある。
日光に対し肌を露出しすぎると、しわが増え、肌が硬くなってしまうことはよく知られている。
そのため、フリーラジカルに対し、効果的に肌を守る必要がある。
 ピクノジェノールは、千田博士によって証明されたように、優れたフリーラジカルスカベンジャーである。
ピクノジェノールは、過酸化に対し、他の抗酸化物質よりもはるかに強力に脂質を守る。
健康な脂質バリアは肌の健康で心地よく香る肌に不可欠であり、フリーラジカルの攻撃中ら肌の脂質バリアを守ることは、スキンケアにとって大切なことである。
 ピクノジェノールは、特定の範囲において紫外線を吸収し、肌の毛細血管のダメージを和らげる。
このことは、毛を剃ったラットを用いた試験により証明さ打ている(Blaszoら、1997)。
肌の毛細血管は、紫外線によりダメージを受けるため、血衆と水が細胞組織に浸み込み、浮腫となる。
ラットの血流に青色を注入した場合、血祭が肌に漏れ出すと、その青色がくっきりと現れる。
青色が細胞組織内の傷ついた毛細血管外を移動することにより、肌の明るい青色の部分は、毛細血管のダメージを示している。
ラットにピクノジェノール含有ジェルを使用した場合、肌の青色ははるかに薄くなった。

肌の構成成分とピクノジェノール

 肌の儀表に影響を与えるもう一つの要素は、構成成分の完全性である。
コラーゲンとェラスチンは、肌の主要な構成成分である。
これらの成分は、フリーラジカルだけではなく、炎症細胞によって発生する特定の酵素ヤプロテアーゼによっても分解されるピクノジェノールと2種類の代謝産物(Grimmら、2004)に関する研究により、血液中のプロテアーゼによる、エラスチンとコラーゲンの分解は、ピクノジェノールによって、さらには、ピクノジェノールの代謝産物によって抑制されることが証明された。
ピクノジェノールは、酵素の働きを抑制するとともに、炎症細胞からの酵素放出も防ぐのである。
この試験により、ピクノジェノールの代謝産物は、酵素の放出をより効果的に抑制することが証明された(Grimmら、2004)。
 ピクノジェノールのいくつかの構成成分は、日焼け止めのように肌の表面に結集し、他の成分は前述したように、肌に浸透し、肌の下層で効果に働く(Sarikakiら、2004)。
肌に即効性のある治療とは、まさに吸収されピクノジェノール構成成分によって肌の再活性を刺激することなのである。
日焼けによる炎症に対し、ピクノジェノール含有ジェルを使用した方が(Blaszoら、2004)、より速くより効果的に治療されピクノジェノールを含有しないジェルのみでは、効果がほとんど見られなかった肌のことは、真にピクノジェノールの効果的な構成成分が、ダメージを受けた肌の構成を復活させるために有効であることを証明している。

ピクノジェノール肌に対する保護機能

 ピクノジェノールの肌を保護する機能を最も明白に示す試験は、毛を剃ったマウスの試験である。
マウスの肌は、ラジカルに対し保護されていないことより、皮膚がんを発症する傾向がある。
紫外線にさらした後、ピクノジェノール含有ジェルで治療したマウスは(SimeandReeve2004)、ピクノジェノールを含有しないジェルで治療したマウスに比べ、皮膚がんの発症がはるかに遅れ、範囲も小規模であった観この試験により、ピクノジェノールはすでに紫外線によりダメージを受けている肌に対しても、皮膚がんの発症を防ぐ効果があるこ とが裏付けられた。
また、この試験から、ピクノジェノールが細胞内の抗酸化酵素の合成を促進し(Bayetaら、2000)、ダメージを与えるフリーラジカルからDNAを保護することも明らかとなった。
 これらすべての試験事例より、ピクノジェノールは肌の保護的機能を持つと考えられる。
したがって、ピクノジェノールは、ただ保湿のみで女性の肌をケアする化粧品成分の働きを補う役割をも果たしている。
肌との密接な関係、フリーラジカルやプロテアーゼからの保護、そして肌を再生する力はすべて、スキンケアに対するピクノジェノールの絶対的な効果なのである。

参考文献

1)BlaszoG,GaborM,RohdewaldP.:AndindammatoryactivitiesofprocyanidinscontainingextractsfrompinuspinasterAit afteroralandcutaneousappncadon,Phaemazie 52,5-7(1997)
2)Grimm T,Schafer A,HoggerP:Antoxidant activityandinhibitionofmahix−metalloproteinasesbymetabo−ntesofmaritimepinebafkextract(Pycnogenol).EyeeRad Biol Med36,811−822(2004)
3)sarikakiV.Ralns叫ThdoH,PanteriI,DotsikasYiLoukasYLPapaioannouG,Demetzosc,WeberS,MoiniH,MaibachHI,PackerL:InvitropercutaneOuSabsorptionofpinebarkextract(Pycnogenol)inhumanskin.J Txtcology;Custaneous and Ocular Taxi-cology23(3),149−158(2004)
4)Blazso G.GaborM.SchonlauF,RohdewaldP.:Pyc-nogenolRaccelerateswoundhealingandreducesscarformation.Phytother Res18,579−581(2004)
5)SimeS,ReeveVE.:Protectionfrominflammation,.immunosuppressionandcarcinogenes is induced by UVradiationinmice by topicalPycnogenolR.Pho-tochem & Photobiol79,193−198(2004)
6)Bayeta E,BenjaminMS,LauBHS.:Pycnogenolinhibitsgenerationofinflammatorymediatorsinmacrophages.NuritionResearch20,249−259(2000)
7)NelsonAB,Lau BHS,IdeN,RongY.:PycnogenolRinhibitsmacrophageoxidativebursもhpoproteinoxida,donandhydroxylradicahducedDNAdamage.DYWDevelop and Ind Pharmacy 24,139−144(1998)

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